もう別れてもいいですか (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社 (2022年1月7日発売)
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感想 : 279
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さすがです。
今まで柿谷さんの本は、いろいろと読んできたけれどもしかして、「これ、私のこと⁇」と共感できることばかりで…。

思っちゃいけないけど、友人からの喪中ハガキでダンナさんの死に羨ましい…。

風邪を引いて熱が出ると、重病人のように大騒ぎする。
これも実際、仕事中に電話がかかってきたことがある。もちろん、早退までして帰ることはなかったが、
おまえは冷たいなどと…ずっとぐちぐち言ってた。

次女が仕事しながら家事と子育てにいっぱい、いっぱいで奮闘しているのにダンナは、いつ帰ってきたかもわからないで、朝シャワー浴びて用意した朝食も食べずに仕事へ…で、カフェでスマホしながらゆっくりしてたら、ぶちギレするやん。
だけど夫婦のことにどこまで口出しできるのか…と。

同じように仕事と家事と子育てしている娘がいるので、よくわかる。可哀想になる。

ついに58歳の離婚。
夫への憎悪が消え、つまらないことで嫉妬することもなくなり、何より他人と自分を比べなくなったこと…
それが一番だと思う。
そして、たくさんの知恵がつき、賢くなったという事実。
長年の忍耐や苦渋や屈辱が、今、力となり自信にも繋がっていること。
そして、人生の残り時間が少なくなった今、楽しんだ者勝ち。

そう言えることが、羨ましい。
実に羨ましい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年3月4日
読了日 : 2022年3月4日
本棚登録日 : 2022年3月4日

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