殺人ピエロの孤島同窓会 (宝島社文庫―『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社 (2008年5月12日発売)
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本棚登録 : 253
感想 : 33
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殺人鬼に追い詰められる本当の恐怖はなく、ただ首を切る、内臓がでるなどむごたらしい言葉が並べてある印象が強い。主人公も同級生が目の前で次々殺されているのに、シニカルというか、他人事みたいに受け流すような所がある。読んでる途中で何か違うな、と思う所は多々あったが、結局、犯人やその動機が気になり最後まで読んだ。後半は爆弾爆発の連続で物語を消化してる部分があるように思えた。ただ、この当時の作者が12歳だと知り、納得すると同時に感動した。メインの殺人同窓会だけでなく、ネットのやり取りや、一小学生の行動も同時進行させ、ラストに繋げるプロットの組み立て。小学生とは思えない知識の豊富さ。最後まで人に読ませる筆力。私は最後まで大人が書いてると信じて疑わなかった!凄いと思う。実際、定価の値段を払って本を買いたいかは疑問だが、私も長編の小説を書いてみたいなと負けん気を起こさせる本になった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年11月2日
読了日 : 2013年11月2日
本棚登録日 : 2013年11月2日

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