年収崩壊: 格差時代に生き残るための「お金サバイバル術」 (角川SSC新書 10)

著者 :
  • 角川SSコミュニケーションズ (2007年10月1日発売)
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感想 : 39
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・この本は、まるで今の世界や日本の経済を予測していたように、そのような状況における私たちのありかたについて示唆を与えてくれます。

 この本は、2008年11月25日に発行されたものですが、直前の9月に破綻したリーマンブラザーズのことについては言及していませんでした。

 森永卓郎さんの肩書は、経済アナリストですが、この本はどちらかと言うと、経済の専門家が論じた社会哲学のような感じで、新自由主義など、まるでマイケル・サンデル教授の講義かと思われるような言葉が出てきます。

 ただ、サンデル教授が、これからリーダーになる人に向かって、社会を俯瞰した視点で話しているのに対し、森永さんは、私たち庶民の目線に立って、社会を見上げるように書いています。

 リーマンショック、ギリシャ破綻、タイの洪水と世界経済を翻弄する事件も起こっていますし、日本は東日本大震災の後遺症に苦しんでいます。

 この本は、まるで今の世界や日本の経済を予測していたように、そのような状況における私たちのありかたについて示唆を与えてくれます。

 結局、社会システムは、一人ひとりの国民が、安心して暮らせるためにあるんですよね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治・経済・社会(社会科学)
感想投稿日 : 2020年5月1日
読了日 : 2013年12月13日
本棚登録日 : 2020年5月1日

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