映画の予告を見て、人を殺めた若者が苦悩する映画・・・
そんな何とも陳腐な先入観しか持てずにずっとスルーしていた。
観始めるとそんな一面もあるけれど
その先入観が薄っぺらだとすぐにわかった。
誰かにとっての最悪な人が
あなたには最愛の人でした。
そして誰かの最愛の人が
あの人の最悪の人だったりもするのでした。
人は単純に善人と悪人のレッテルは貼れない。
二面性を内包しつつ更に十重二十重に折り重なって生きている。
そのカオスが人間の群れの正体か。
主人公はいるものの大きく誰かに偏ることなく
均等なウエイトで描かれていると思いました。
誰かに重きを置いてしまうと関係に善悪が付いてしまう。
人間の持つ二面性がテーマのこの作品には
均等さがポイントなのかもしれない。
浅い感じが残るのはこの方法の副作用なのだろうか。
妻夫木の、柄本の、樹木の、深津の・・・
様々な人々の、様々な思いが、交錯している映画でした。
音楽も良かった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
邦画
- 感想投稿日 : 2014年4月24日
- 読了日 : 2014年4月24日
- 本棚登録日 : 2014年4月24日
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