本作でりゅうのこどもの名前がボリスであることが明かされるが、ボリスを探す人間の「あおにゅうどう」という呼び方も絶妙で忘れがたい。「わかめ町」「わかめわん」という地名の和風インパクトも忘れがたい。
ボリスのきょうだいの名前からはハムレットを連想した名前もあったが(ガートルードとホレイショ)、たまたまだろうか。エルマーの家族が揃うシーンの絵は圧巻で、きょうだいの体の柄を見るのも楽しい。
本作でもエルマーの几帳面な用意周到さが発揮される。
すべて音色の異なる楽器を2種類、ふえとらっぱを16個ずつ用意するという徹底ぶり。行きには必要のなかった帰りの電車賃まで用意していて、その計画性には頭が下がる。
今回はボリスの家族の救出のために事前に計画を立てていた上の準備だったが、『エルマーのぼうけん』で同じものを複数(虫めがねを6つ、など)用意したりしていたのも、どうぶつ島での具体的な展開を見越した上での準備だったのだろうか。準備日にはランチに一度家に戻ったりして家族に怪しまれないような行動をしているが、ここぞという日には朝(昼)帰りも辞さないエルマー。
いたチョコ六まいとほしいちじく六はこ(むはこ!)がおいしそうで、読みながら食べたくなってしまった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年9月12日
- 読了日 : 2023年9月12日
- 本棚登録日 : 2023年9月12日
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