【要旨】
人生をより良くするため、効率的に学習したい。そこで、最先端の脳機能科学に裏打ちされた“学習”の方法を紹介する。
目指すべき頭の良さとは抽象的な思考力である。脳は“鍛えて”も頭がよくならない。“新しい脳”を作ることが重要。しかしながら、そこで一つ弊害がある。クリティカルエイジ(機能の発達年齢の限界)である。これを克服してやる必要がある。
たとえば、英語であれば、日本語と別の脳を作る必要性があるため、「日本語脳を活性化させない」ことが重要である。加えて、抽象的にみると“言語”能力は既に身につけているため、英語のバリエーションに慣れればよい。その有効な方法は、「次(に来る単語)を予想しながら聞く」のがよい。さらに、抽象思考がこの学習効果を加速させる。
また、脳力を高め、効率的に学習するためには、1.リラックスした状態を作る/2.集中状態を作る/3.脳を無意識の状態にさせる(学習に向いている)とよい。
最後に新しい脳を作るためには、リラックス状態を簡単に作れるトレーニング、抽象度を上げるトレーニング、共感覚をつくるトレーニング(ひとつの感覚神経でなく、たとえば、視覚・触覚・嗅覚など複数の感覚で把握する) をするとよい。
【感想】
本書は「物知り博士」になるための本ではなく、ファンダメンタルな頭の良さを手に入れるための指針を与えてくれる。特に英語学習については、ぜひ参考にしたい。著者は機能的に“新しい脳”と言っているが、物理的に考えても、そこに新しい脳神経の回路が出来上がっていくのではないかと思う。そう考えたら、非常に理に叶っていると思えた。
【目次】
第1章 脳を鍛えても頭は良くならない!
第2章 なぜ、大人になってから外国語を学ぶと上達が遅いのか?
第3章 ようこそダ・ヴィンチ・プログラムの世界へ
第4章 あなたの能力を50倍にする基本ステップ
第5章 どんな試験でも最速で合格する脳のつくり方
第6章 最速で目標達成する「新しい脳」のつくり方
- 感想投稿日 : 2008年10月18日
- 本棚登録日 : 2008年10月18日
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