「金環日蝕」が結構私好みだったこともあり、この作品も読めるのを楽しみにしていました。“夢を追い続けられなくなった少年と少女の挫折と再生の恋物語”…まさにこの作品です。
はじまりは綾峰高校入学式の朝、怪我のためにそれまで熱心に取り組んでいた陸上に見切りをつけ無難な高校生活を送りたい荒谷伊澄と、脊髄に癌ができたことから中2より車いすユーザーとなったものの高校生活に希望を抱く渡辺六花が出逢います。六花にはミュージカルスターを目指していた時期もありましたが断念せざるおえなかった過去もあり、ふたりは距離を縮めていきます。そして、綾峰高校の一大イベント、40キロの距離を2日かけて歩くという「青嵐強歩」を迎える…。
恩田陸さんの名作「夜のピクニック」のようなシチュエーションですよね〜!六花がこの「青嵐強歩」に参加できるのか…クラスメイトが障がいに対しての考え方、偏見や差別だけでなくバリアフリーやノーマライゼーションの視点について、それぞれの意見をホームルームで話し合う場面は読み応えがありました。
そして、胸キュンですよ♡もう〜いいなぁ…ホントいいっ(。>﹏<。)
『神様は扉を閉める時、別のどこかで扉を開けてくださる』
伊澄と六花の扉が開きました!ふたりがこの先どんな高校生活、そしてどんな大人になるのか…カラフルに彩られた未来があると信じます。出逢えてよかった、読めてよかったと思える作品でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
阿部暁子
- 感想投稿日 : 2024年4月7日
- 読了日 : 2024年4月7日
- 本棚登録日 : 2024年4月7日
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コメント 4件
1Q84O1さんのコメント
2024/04/07
かなさんのコメント
2024/04/07
1Q84O1さんのコメント
2024/04/08
かなさんのコメント
2024/04/08