ハツカレ 8 (マーガレットコミックス)

著者 :
  • 集英社 (2006年5月25日発売)
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本棚登録 : 258
感想 : 12
3

汚れた大人が読むと、ピュアな気分を思い出すことうけあいな、超清純恋愛漫画。
(こんな時代は私にはなかったがな)

女子高生・ちひろと通学電車で出会ったハシモト君との交際模様。
・・・と書いたら、なんだかすごくありきたりな気がする。そう、恋の始まりのきっかけすらも、昔少女漫画でよく見かけたものだ。
だが、昨今の少女漫画は、「少女」と言っちゃっていいものかどうかわからないほどに、あっというまに肉体関係を結び、性的描写に溢れ、センセーショナルだ。
初めに言っておこう、私はそういう「少女漫画」が大嫌いである。頼むから大人向けとして販売してくれ。
もちろんそういった漫画の中にも素晴らしい作品は数多くあるのだろうが、読む気もしない。相応の経験を踏んだ大人から言わせてもらうと、「子供は子供らしくお手手つないで登下校でもしてろ」といったところか。
閑話休題。
標記作品は、だが、そんな私の心を癒してくれた。
目が合うという行動ひとつとっても、二人は頬を染め、冷や汗をかき。もう、じれったいほどの遅々とした歩みで想いを深めていく。
主人公がとても可愛い。女の子のかわいらしさを凝縮したようなキャラクター。その彼女が精一杯悩んだり考えたり喜んだりしながら成長していく。
主人公の「ハツカレ」もいい。十分にカッコいいのだが、どこか抜けてて天然で真面目。
思春期独特の、爆発しそうな恋心というものが、二人のアップから伝わってくる。
ここまで徹底されたら、誰でもこの二人を応援したくなるだろうと思うのだが、いかがか。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画・少女
感想投稿日 : 2006年10月8日
本棚登録日 : 2006年10月8日

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