神かくし (秋田文庫 19-2)

著者 :
  • 秋田書店 (1998年8月1日発売)
3.74
  • (25)
  • (35)
  • (55)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 255
感想 : 26
4

若くして郡奉行に抜擢され、家老の娘との縁談ももちあがる藤堂。
彼には幼い頃、山で弟とはぐれたというつらい過去があった。
忽然と姿を消してしまった弟は神かくしにあったものとされていた。
そんな彼の前にちょうど弟と同じ年頃の少年が現れる。
藤堂は少年から自分に対するすさまじい殺気を感じて・・・。

いいお話でした。
ちょっといつもの山岸凉子さんのお話とは違い、恐い要素がなくて・・・。
こういうのもたまにはホッとしていいと思います。
ただ同時収録のお話はやはり恐い。

「神かくし」part2は現代版の神隠し
神隠し伝説のある神入山に入った若者三人の話。
彼らの前に突如現れたのは・・・。

また「負の暗示」は本当にあった事件をもとに描かれたお話でとても恐いです。
八墓村を彷彿とさせます。
頃は大正。
貧しい農家に生まれながら、祖母に甘やかされ育った春雄の末路は・・・。

「黄泉比良坂」は現世に思いを残して死んだ女性のお話。

「夜の虹」はほのぼのとした実話です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 山岸凉子
感想投稿日 : 2013年7月29日
読了日 : -
本棚登録日 : 2013年7月29日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする