暗黙知の次元 (ちくま学芸文庫 ホ 10-1)

  • 筑摩書房 (2003年12月10日発売)
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暗黙的認識を排除してすべての知を形式化しても自滅するだろう。
問題の妥当性
ありふれた自己矛盾を暴き出す
解決-新たな暗黙的認識の把握
成功とは掛かり合いの中のはなし?

実証主義が唱える客観性という理念にかわるべき確固たるものをみつけだすのは至難の業。でも取り組むべき課題?

潜在的に思考に没頭する人間
様々な思考の可能性に浸かることによって私たちは自己決定の絶対化を免れることができるし、断片的領域内で創造的独自性を持つことができる。探求者の社会。
限界
腰が定まらず、無責任、利己的、無秩序?
一貫性は自己調整機能によって自ずと確立され、対等なもの同士が権力を及ぼし合い、自己完結的。
-宗教的発展?

>事が成就する以前に未来に目を向けているという点で、発見の行為は個人的で不確定なもののようだ。それは問題の孤独な暗示、すなわち隠れたものへの手がかりになりそうな種だねの粗末な事柄の孤独な暗示から始まる。それは未だ知られざる一貫した全体の断片に見える。こうした試行的な先見性は個人的な強迫観念へと点じられなければならない。なぜなら私たちを悶々とさせぬ問題は、もはや問題とは言えないからである。その中に衝動が存在しなければ問題は存在しないのだ。私たちを駆り立て導く、この強迫観念がどこから由来するものか、それは誰にもわからない。なぜならその内容は定義不能で不確定なものであり、極めて個人的なものだからだ。実際それが明らかにされていく過程は「発見」として認識されるだろう。その理由はいうまでもなく、所定の事実に明白な規則をいくら適用し続けても、そうした発見に到達することはできないからである。真の発見者はその大胆な想像力の偉業によって賞賛を受けるだろう、その想像力は思考の可能性という、海図のない海を渡ったのである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: computer science
感想投稿日 : 2012年7月13日
読了日 : 2012年7月13日
本棚登録日 : 2012年6月30日

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