食べるという行為は本能に根ざしている行動であるが、よく考えるといろいろ不思議で興味深いことが多い。他の命をいただくもの。珍しいものを遠くまで探したりすることもあれば、戦時中などは木の皮まで食べたり。この「食べる」と言うことについて、永井荷風や萩原朔太郎、小泉八雲、岡本かの子などがその体験を描いている。どんなところに重きを置いているのかがわかって面白い。美味しいものを食べるということは性欲や睡眠欲を満たすことと同義なのだと強く感じる。現代日本ではお金さえ払えばいつでもどこでも大抵のものが食べられる。これは便利なのだが食べることの本質というかありがたみが薄れているのかもしれない。
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- 感想投稿日 : 2018年3月25日
- 読了日 : 2018年3月25日
- 本棚登録日 : 2018年1月8日
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