改訂版 マンション管理士の仕事と開業がわかる本

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  • セルバ出版 (2019年5月1日発売)
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所有者としての責任意識の向上を促す自主管理より、専門家に投げる時代。
住まない住処に、管理できない住人のマンションディストピアをマンション管理士は回避できるだろうか。

自分で買った一軒家は終の住処と考え、責任を持ちやすいもの。
マンションを買う理由は様々。自分のものでありながら、ままならない共有部分があり、その分一軒家を管理する手間、一軒家にはない設備がある。

結局、一番マンション管理の良くない末路は、責任と希望の押し付け合いの末、管理ができない状態。
マンション管理士の資格者だけではままならない部分は多く、他の専門家と協働する必要がある。
しかし、委託には費用がかかる。管理費がかさむ。築年数から時間を経れば、修繕費用がかさむ。収益にならない物件への管理費の未納も、横領もあるかもしれない。建替えの決議も難しい。

いい管理組合、管理体制がマンションの付加価値になるかは疑問。
少なくとも相場くらいの普通のマンションは共有設備等の付加価値もなく、経年とともに劣化し価値は下がる。
不動産としての利用価値向上に管理体制の向上が価値になるかより、修繕積立金があるか?管理費は納められているか?周辺が開発で賑わっているか?
そう言ったものが価値になる。

マンション管理士の独占業務化はないだろう。マンションの持ち主は部屋の持ち主であり、管理組合ではない。門外漢の管理士にしかできない権益を持たせる意味はあるのだろうか?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: Azabu Work
感想投稿日 : 2022年2月5日
読了日 : 2022年2月5日
本棚登録日 : 2022年2月5日

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