君と漕ぐ2 :ながとろ高校カヌー部と強敵たち (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社 (2019年8月28日発売)
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感想 : 21
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前巻でインターハイ出場を決めた希衣と恵梨香の新ペア。
舞台は富士五湖のひとつ精進湖の、カヌー競技場での関東大会が中心。
シングルに賭ける「孤高の女王」こと利根蘭子をはじめ、繊細なパドル捌きで魅せる双子の大森姉妹、山梨からはパワーが武器の神田と堀ペアなど個性的なライバルらが集結。これらの間で繰り広げる、言葉のやりとりと人間関係がなかなか面白い。
レースの結果はというと・・・。「悔しいです。先輩、私、やっぱり悔しい」(p.297)。

エピローグでは、利根蘭子の発言が新たな展開を予感させる。その展開も楽しみだが、選手としてではなく大会の後方支援を任されている黒部舞奈の「君と、そしてみんなと、漕ぎたい。その願いは、自分には不相応だろうか」(p.137)。この切ない思いは実現するのだろうか?そして、カヌーに興味を持ってから性格が変わってきた、天神千帆の姪、海美の成長は?

次巻に向けて、興味は尽きない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2020年4月9日
読了日 : 2020年4月9日
本棚登録日 : 2020年4月6日

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