岩井俊二監督作品の旅。
個人的には伊藤歩と蒼井優の登場時にテンション上がる。
伊藤歩は「スワロウテイル」から五年後という時期で中学生度が上昇していたし、蒼井優にいたっては逆に今まで観た作品の中では最若年時代。しかしある意味変わってないね、この人(微笑) しかし本作での大沢たかおはどうみてもバカルディ大竹だった…
本作が公開されたのは2001年、本編の中ではそれより少し前、1999年あたりから語り始められるのであるが、自分自身としてはその頃までには日本で起こっている「世間」の出来事とは既に決別をしていた。いろんな問題を抱えた国であることは外から見ることによってさらに一層鮮明にはなってきてはいたけれど、自ら知恵を絞って汗を流してその未来を担う世代に働きかける側にはもういなかった。一方で「地理的に不可能」という言い訳でもって封印し、かつ全権委任を不特定多数の人にしてしまったともいえる。日本人の得意技、「諦観」。
今年の頭にその自分が「辞退」していた期間中もずっと現役であったかつての旧友たちに会う機会があった。彼らの苦悩をうわべで聞き取りつつ、自分にはその火中の栗を拾う側に回る時代、時期が来るのだろうかともぼんやり考えてみたりはした。
あってもいい。
そのためにはいつでもReadyな自分がいなければならない。結局自分の体と意思と行動力は未来永劫は継続しない。うまく伝承できる側に回るか、不器用に根絶やしにする側となるか…
諦観に操縦される人間にならないこと。それが自身に課された使命か。
- 感想投稿日 : 2019年6月30日
- 読了日 : 2014年5月26日
- 本棚登録日 : 2019年6月30日
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