自己実現願望の労働とは別の、仕事倫理を模索する誠実な試み。80年代初頭の東大の相関社会科学が叶えた質実な学問が継承されている。西洋の労働観の変遷を丁寧に追い、ルイスとシュマッハーの労働観に示唆を受けながら、おぼろげではあるが質のある労働観が浮き彫りになる。決して奇を衒うことのない筆に、社会科学という学問がまだ捨てたものではないことを思わせる。
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カテゴリ:
経済
- 感想投稿日 : 2012年10月27日
- 読了日 : 2012年10月27日
- 本棚登録日 : 2012年10月27日
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