文庫 自分の「異常性」に気づかない人たち: 病識と否認の心理 (草思社文庫 に 3-2)

著者 :
  • 草思社 (2018年12月5日発売)
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感想 : 30
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本屋で見つけ、図書館でリクエストした本です。

色々な精神疾患を例に挙げて「病識」に関して書かれています。統合失調症、うつ病、双極性障害、認知症、発達障害、自己愛性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害について書かれています。

どれも典型的な分かりやすい例が上がっていて、読みやすく分かりやすい本でした。

私も双極性障害という精神疾患持ちなのですが、病識と言うと一応「脳の病気である。」という事は認めています。ですが、調子が良かったりすると「あれ?私、実は病気ではないのでは?」と思ってしまう事もあります。ですが、薬を飲んでいるからこそ保たれている現状と言う事実もあるので服薬通院は欠かせません。

メンタルを病んでいると自分がやんでいることを認めたくない気持ちの方もいらっしゃるし、逆に今の時代「私は発達障害なのでは?」と自分で調べて病院にかかる人もいるそうです。それに対して周囲や自分が困っていなければ、個性の一言で終わるでしょう。ですが、それらに困っていつつも「自分は病気ではない」と認めないと治療に結びつかないのです。

この本を読んで、私は本当に双極性障害なんだろうか。とも思いました。(最近調子がいいので)ですが、薬がないと眠れないことは確かなので寝る前の薬は飲んでいます。日中薬はもしかしたら辞められるのではないか?とか病気じゃないから飲まなくてはいいのでは?という考えも湧いてきますが、その思いに引きずられないようにしっかり病識を持っていきたいものです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 学術書
感想投稿日 : 2020年3月3日
読了日 : 2020年3月3日
本棚登録日 : 2020年3月3日

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