劇作家らしく、切れ味の良い文章で、短編やさらに短い文章で様々なストーリーを綴っている。小説やアフォリズム等とは違う感覚で面白い。暦物語というジャンルは初めてだが、テーマが深くて余り一般的でないような気も。
コピーにある「下から目線のいい話」というより、人間の愚かさを指摘したような話が多く、何回読んでも考えさせられる。社会の矛盾とか人の欲望の醜さに呆れつつ、それでも生きていく、という感じか。コイナーさんは作者の分身というより、問題意識の人格化という感じを受ける。
好きなのは「仏陀が語る、燃えている家のたとえ」「子供の十字軍」「ラ・シオタの兵士」「本を読んだ労働者が質問した」「分不相応な老婦人」「コイナーさんの物語」
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- 感想投稿日 : 2023年7月26日
- 本棚登録日 : 2022年11月19日
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