2巻は胸にしくしくと刺さるお話がたくさん。こういうの嫌いじゃないです。
中でも一年前に離婚したおひとり様のエピソードが良かった。主人公は編集者の31歳女性。元旦那は別れてからも特別な存在で、友人として付き合っている。彼はどこか抜けていて、いつも折れているシャツの襟をしょうがないなと直してあげていました。夫婦としては上手くいかなかったけれど、丁度いいこの距離感での関係がずっと続けばいいと願います。
しかし、彼が事故にあった時気付かされる、自分はもう他人だということ、彼のことを想っているであろう会社の新人女性。
『あの子では無いのかもしれない。
けれど彼のエリを直せるのはもう私ではないのだ。
一年も前のあの日から。私はちゃんとひとりになろう。
望んだのは自分なのだ。あの日私が選んだのはこういうことだ。
ひとりにならなければ 私はちゃんとひとりぼっちにならなければ。
そうすることが今どうしても必要なのだと思った』
このモノローグ秀逸です…。しばらく一緒に落ち込んでしまいました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年9月9日
- 読了日 : 2012年9月16日
- 本棚登録日 : 2012年9月9日
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