身のまわりのありとあらゆるものを化学式で書いてみた

著者 :
  • ベレ出版 (2020年1月27日発売)
3.50
  • (9)
  • (10)
  • (13)
  • (3)
  • (3)
本棚登録 : 295
感想 : 19
5

身の回りよくある日用品やら食品やら家電やらを化学式(分子式)や構造式で、わかりやすく説明しようと試みた本。
分かりやすく感じるかは、やはり読者の力量というか、化学の知識の量によるので、なんともいえないですが、そもそも、いわゆる文系の人が興味を持って手に取ることはあまりないだろうから、そういう意味で適切な難易度になっているかなーと思います。
第3章のキッチンの化学式を見ていこう!は、かなり良いなと思いました。
キュウリやトマト、ワサビ、ダイコンの香りの反応式を書いてあり、あまり匂いや香りに言及する一般向けの本はないので楽しく読めました。
αリノレン酸からリポキシゲナーゼ、リアーゼによって、[シス,シス-3.6-ノエジナール(C9H14O)]ができ、これが別の酵素の働きにより、スミレ葉アルデヒド、キュウリアルコールに代わり、この二つの分子がキュウリの香りの正体であることを日本人が突き止めたとかは、トリビア的に面白かったし、飲み会ネタにもなりますね。どや顔で説明して、家族から「ハア」とか言われないようにしないといけないなぁとか思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サイエンス
感想投稿日 : 2022年10月2日
読了日 : 2022年10月2日
本棚登録日 : 2022年9月4日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする