コロナ禍のなか見てみた。
実はこの作品は知らなかった。
が、「ひとは通常1日に2000~3000回顔を触る」という映画内のキャプチャ画像をツイッターで見て、確かにー手洗いしよう、ところでどんな映画なんだろう、と。
見てみたら、スターによる群像劇、テンポよいシーン送り、カットの割り方など、チャカチャカしたものになるかと思いきや、意外と堅実な内容。
要はリアル寄りのシミュレーション映画。
つまり実際に起きていることは地味なのを、いかにあえてチャカチャカ見せるかがキモなわけだ。
そのバランスや、よき。
ぐううぅーん、とドアノブにリンチばりにズームしていくカメラなど、2020年4月に鑑賞すると、うっわーやめてくれ嫌な感じだなー、とひしひし。
グローバル時代のパンデミックってこういうものだな、と、映画上で感心して、現実を振り返れば全然現実逃避じゃない、まんま現在進行形という、悪夢のような。
ジュード・ロウって嫌な顔しているな、とつい感じてしまうくらい、いい顔つきや演技をしていた。
病気の感染と、YouTubeやTwitterを通じたデマの感染は、同時並行的に進むのだ。この社会機能不全のほうが恐い。教訓にしよう。
またマット・デイモンが冴えない一般市民というのも、いい。
妻が死んで、医者に「それで、妻にはいつ会えるんですか?」と訊いてしまう、ここが本作で一番説得力のある演技場面だった。こりゃわかる。
DAY2から初めてDAY1で終えるのは皮肉が効いている。
が、いかんせん全体に地味。座右の映画というほどにはならず。
コロナ禍の最中においても、本作よりは「ベニスに死す」の街角の頽廃や「ゾンビ」のマスコミの混乱に惹かれてしまうのは、自分だけかしらん。
- #スティーブン・ソダーバーグ
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- 感想投稿日 : 2020年4月19日
- 読了日 : 2020年4月19日
- 本棚登録日 : 2020年4月19日
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