後藤新平: 大震災と帝都復興 (ちくま新書 933)

著者 :
  • 筑摩書房 (2011年11月7日発売)
3.72
  • (5)
  • (18)
  • (11)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 153
感想 : 22
3

後藤新平は、1857年に岩手県水沢で生まれた。戊辰戦争に敗れ失業・帰農した元武士の子弟の身だったため、福島県で設立されたばかりの医学校に進み、県立病院の医師として身を立てた。政府高官の軍医や衛生官僚の抜擢を受けて内務省に採用され、数え年36歳で衛生局長に就任した。この時、イギリスから来日したバルトン技師と共に全国各地に出張して上下水道計画を策定している。42歳で台湾で総督に次ぐ民政長官に任命され、日露戦争後は50歳で満鉄の初代総裁に任命された。52歳で第二次桂太郎内閣の逓信大臣に就任し、鉄道院総裁も兼ねた。後藤が推進した鉄道の広軌化は政府から否定されたが、戦後に新幹線として実現した。晩年にはNHKの前身となる東京放送局も創設した。67歳の時、関東大震災が発生した翌日に成立した第二次山本権兵衛内閣の内務大臣と帝都復興院総裁を務め、東京と横浜の復興計画を作り上げた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年12月10日
読了日 : 2016年12月10日
本棚登録日 : 2016年12月10日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする