すごく良い本だとおもいます。
大学関係者としては、こういった批判は、もの凄く言いずらい内容でしょうし、
下手すると、職を失うかもしれませんから。
私自身も、昨今の大学改革に非常に懐疑的です。
「国際競争力」の名の元に、世界と闘える大学にと、
息まいていますが、改革とは、教員と職員の「すること」が増えるだけです。
これでは、99%国際競争すると負けます。
多くの人は、知っていますが、日本はこれから長期間に渡って国力が落ちていきます。
その中で、アカデミックだけが上がるとは到底思えませんし、
そもそも、この大学改革に、しっかりとした「思想性」がありません。
あるのは、国際的競争しないと、生き残れないから、改革する!
と全てが外部要因のせいです。
正直、このやり方は、病的だと思います。
大学改革において、すぐに対処すべき真の問題は、
専門とする学問を教員が伸び伸びとできる「環境作り」と
社会の圧力や市場の養成から「学生を守り」、「問題意識」
を培う教育を行うことです。
グローバル化だったり、市場の要請だったりで、
改革を行っても、所詮、表面的な対処法で終わり、
教員、職員のペパーワークだけが増えて、日本の小中高学校の教員と同じように、
残業時間80時間以上になるだけです。
「やること」を増やしても「改革」は、できません。
ただ、凄く良い本ですが、書籍の値段が高い!
多くの読者を獲得したいのなら、
新書版に圧縮するべきです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年11月9日
- 読了日 : 2017年11月9日
- 本棚登録日 : 2017年11月9日
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