ラブコメ (小学館文庫 ま 11-3)

著者 :
  • 小学館 (2010年8月5日発売)
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本棚登録 : 171
感想 : 18
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松久純+田中渉のラブコメを読みました。花屋の店長をしている松田真紀恵は、さっぱりした性格の気っ風のよい女性です。アルバイト店員涼子との松田花店劇場(下ネタ入り)は面白く演じているのですが、花屋の仕事が忙しくて男性との出会いが無いことが悩みです。もう一人の主人公の脚本家の村田美晴は几帳面で気の弱い男で、自分の少年時代に好きだった女性(真紀恵です)との思い出を題材にしたアニメを作成中です。このアニメの内容と実生活での二人のやりとりが交互に物語られていきます。真紀恵の姉や、アルバイト店員の涼子、美晴の親友で売れっ子声優の西島、美晴の仕事仲間の法子、会員制バー・アモーレの長男・次男・三男など、脇役で登場する人物達も魅力的で、語り口も良いので物語に引き込まれます。小説の構成がアニメ映画のようになっていて、最初にタイトル画面、最後にエンドロールがあるのもいい感じです。終盤、真紀恵と美晴がよりを戻すまでの顛末がちょっと冗長だなあ、と感じたこと、美晴に片思いをしているかわいそうな法子(ファンです)の出番が少なかったこと、を除くと、とても面白く読みました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 最近読んだ本
感想投稿日 : 2011年8月22日
読了日 : 2011年8月22日
本棚登録日 : 2011年8月22日

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