10分間リーディング

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2010年10月29日発売)
3.57
  • (56)
  • (118)
  • (120)
  • (28)
  • (7)
本棚登録 : 869
感想 : 180
5

この本は私が14歳の時に途中で読むのをやめて、処分してしまった本でした。当時の私にはとにかく本を短時間で読み終えることしか頭になくて、10分間リーディングの「得たいものは1つだけ決めて読む」「読んだらすぐ記録する」といった事をする必要性がよく理解できなかったのです。
しかしあれから3年経った今日、ふと「あの本途中で読むのやめちゃったけど、もう一回ちゃんと読み返したいな」と強く思いました。
多忙を極める高校生活の中で、短時間で一冊の本を深く読みぬくためには、読む前にあらかじめ目標を立てておくこと、読み終えたらすぐに記録する必要があることを、なんとなく理解できるようになっていたからです。
そしてこの本には具体的な方法と効果が載っているのを思い出したからです。
幸い今は冬休み真っ最中。本を読むには打って付けの期間。17歳の私はこの本を入手するべく、家を飛び出しました。

読み終わったのは日付が変わる頃でしたが、かけがえのないものが得られました。
もうこの本は私の人生を変えたと言っても過言ではありません。
確かにこの本にはたった10分で一冊の本を読み抜き、深く理解する方法が載っていますが、それだけではありません。「本は早く深く読めたらそれでいい」という今までの私の常識を覆す魔法が載っていました。本から早く深く得た知識と言葉を自らの血肉にし、世界を面白おかしく生きぬくための武器にする魔法が。
この本に出会ってほんとうによかった。
この本に出会わなかったら、私はこれから先ずっと一冊の本に膨大な時間をかけて読み続けるところでした。
この本を読み終えて、早速既に読んだことのある本で10分間リーディングを試してみました。どんなものか体験してみたかったのです。
すると不思議な事に、既に読んだことのある本だったのにとんでもない感動と興奮が波のように押し寄せてきました。
確かに短時間で深く内容を捉えることができましたが、それ以上に、やっぱり読書は楽しいものなのだと身にしみて感じました。
もしタイムマシンがあったら、14歳の私に、本を早く深く理解するためにはただ読むだけではいけないという事を教えてやりたいです。読む前には目的を決めるという準備がいること、読んだ後はそれを紙に書き出し読み返す必要があること、それが10分間リーディングの極意なのだと教えたいです。本一冊に時間をかけて読むことにストレスを感じていた私に、読書の楽しさが100倍になることを伝えたい。

本を読むのは好きだけど、時間はかけたくないという方。
読書は読むだけで終わってしまい、なかなか実行に移せないという方。
読書をもっと楽しみたいという方。
そんな皆さんにこの本を贈りたい。
心から、そう思います。

私は始業式の日まで10分間リーディングを駆使して本を読みまくります。そして、得た知識を学校生活に生かしたいと思います。
ありがとう、10分間リーディング。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 実用書
感想投稿日 : 2019年1月3日
読了日 : 2019年1月2日
本棚登録日 : 2019年1月3日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする