捏造事件発覚の直前の出版。冒頭から旧石器捏造の藤村新一氏を誉める言葉。「彼が遺跡を探し求めて歩く範囲がそのまま、前期・中期旧石器文化が確認された範囲と同じであるのも、彼の業績のすごさを証明している」(旧版P24)今回の事件の衝撃の大きさを痛感しました。従って、読んでいてほんとかなと思ってしまいます。著者にはいかにも気の毒でした。しかし、縄文時代は新石器時代。発掘された内容に基づく「小さい物語」は当時を思い出させる臨場感があります。同じ場所で古代の人が実際に生きていた!ロマンを感じる本でした。講談社として絶版にすべきで、見識を疑われかねないという記事でしたが、読んでみてそれはそうとしても、大変面白かっただけに、著者に気の毒です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本史
- 感想投稿日 : 2013年8月25日
- 読了日 : 2000年12月18日
- 本棚登録日 : 2013年8月25日
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