ユダヤ人の思考法 (ちくま新書 212)

著者 :
  • 筑摩書房 (1999年8月1日発売)
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ユダヤ論に借りた日本人論。ユダヤが記憶の、そして2重性(アンビバレント)の民族であるということがベルグソン、デュルケム、シモーヌ・ヴェイユ、レヴィ・ストロースなどの知識人を通して語られます。日本人と似た点がありながら、過去への記憶にこだわらない、祖国喪失を経験せず、2重性を持たない日本人論は説得力がありました。一方、英国の日系映画監督カズオ・イシグロ『日の名残』に現れた日本的なものの指摘にユダヤ人的なものを見たという結末も興味深かったです。一度、見てみたいものです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 思想・哲学
感想投稿日 : 2013年8月25日
読了日 : 2000年8月6日
本棚登録日 : 2013年8月25日

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