題名に「わかる」が付いている書籍の信頼性は概してきわめて低い、はずなのだけれど、この一冊はちょっと違う。本当に仏像のことがわかるのだ。それも、かなりわかる。歴史の雰囲気までわかった気になる。これには参った。不思議なもので「わかる本」で本当にわかったりしてしまうと逆に怯む。ともすると、こんなはずではなかったのに……などといった見当違いの落胆まで味わってしまうのだから侮れない。なににせよ、これ一冊を読んでおけばひとまずあなたは仏像フリークなのだ。それにしても、装丁の工夫なのだろうが、表紙の「Buddhist Icons Make You Feel at Ease(仏像はあなたを気楽にさせちゃうよ)」や「All About Buddhist Icons(仏像の全て)」といった謎の英文には、妙にどきどきさせられたのを憶えている。仏像、深い、仏像、侮れない。
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- 感想投稿日 : 2005年7月14日
- 本棚登録日 : 2005年7月14日
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