神主と村の民俗誌 (講談社学術文庫)

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  • 講談社 (2019年7月12日発売)
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5

民俗学者にして神主の神崎宣武氏による地元備中高原の村の民俗エッセイ。30年ほど前に書かれたものの再刊だが、当時の村の人々の姿が見事にとらえられている。これは貴重な記録であり、読んでも面白い。備中神楽、中世の姿をとどめるような村、神仏習合的なものも残されているなど大変興味深い。さらにその場所が美星町であり、星好きとしては思わず乗り出してしまう。たとえ美星は美山と星田の合併でたまたま付いた名前だとしても、それをもって村おこしをしているのだし。
しかしこの本に書かれている地域や家々などの祭りは今はどうなっているのだろう?気になるところではある。神崎さん続きを書いてくれないかなあ。
ちなみに現在4巻まで刊行されているゆうきまさみ氏のマンガ『新九郎奔る』(とても面白くなってきている)の今の舞台は美星町と同じ岡山県井原市である。なんと早雲の里荏原という駅もある。美星とはちょっと離れてはいるけど。
それぞれ気になる場所なのでいずれは行ってみたいものだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年9月8日
読了日 : 2020年9月8日
本棚登録日 : 2020年8月3日

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