旧約聖書〈2〉出エジプト記・レビ記

  • 岩波書店 (2000年4月17日発売)
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 その、絶対的存在が、あっちにをって、こっちの相対的存在が恨み骨髄に至る程度に嫌ひで、相対的な自分らがいかに犯罪者であるか、さう言ふ人が絶対者へどう言ふ無茶振りをさせられるか、が滔々。
 食っていいものとしてのバッタの種類が、不明であったり、蹄動物で反芻する系にハイラックス(解剖学的に蹄系の足を持つ 反芻はしないが、ものすごく観察してると反芻してゐるやうに見える)やウサギ(けつから出してだけどまぁ反芻と言ひ張ってもよい感じ)を入れると言ふ、造物主の実在を窺はされるやうなものの次に、
「すべて羽根があって群生するもので、四つの足で歩くもの」
 といふのが、いかにアレかが書かれてゐる。
 食事に関して、屠畜儀礼の場での牛の解体と、家での「調理」は一緒の、ありがたいものだと言ふ誘導がなされてゐるのは、屠畜に関し忌避する日本人でも納得できるでいい筈。
 
 十戒 「奴隷と家族と家畜と農地を持って、選挙に参加できる自由農民」へ向けたものであると言ふ分析がおもしろかった。

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感想投稿日 : 2020年1月7日
本棚登録日 : 2020年1月7日

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