極主夫道 3 (BUNCH COMICS)

  • 新潮社 (2019年6月8日発売)
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本棚登録 : 1088
感想 : 36
5

この(3)も笑撃的ッッ
まず、表紙からパねぇ
素人の印象なんだが、これは、コミックスを手に取った人と、バッチリ、目が合うよう考えて、描いているんだろうか、おおの先生は
「全国書店員が選んだおすすめコミック」(2019)で第二位を獲るのも、納得できるって話だ
しかし、この『極主夫道』に勝つって、一位の作品は何だ? このレビューを書き終えたら、調べてみよう

それにしたって、この(3)も濃かったなぁ
メインの龍さんを始め、個性が薄くて弱いキャラが一人もいないのに、笑える面白さが空回りしていない
中途半端に、バランスの良さを取るのではなく、思い切って、振り切っているからこそ、この一線を越えた面白さに辿り着いているんだと思う
ほんと、主夫と任侠を掛け合わせると、こんなにもベストマッチになるとは
極道モノの漫画は多いけど、今、一番に人気があるのは、間違いなく、この『極主夫道』だ、と断言したい

龍さんの主夫業だけじゃなく、意外に武闘派でパワフルな奥さん・美久さんとのラブラブっぷりも、この作品の魅力と言える
美久さんの為に、いつでも全力な龍さんは、本物の漢であろう
時たま、努力の方向性がおかしくなっていた、としても

先にも書いたが、ほんと、キャラの個性が濃い
この(3)では、龍さんの知り合い、と言うか、元・同業者? である酉井組の姐さんこと、酉井雲雀が初登場している
大らかな表現が許されるなら、残念系の美女。悪い人じゃないんだけど、微妙なポンコツ感が拭えない
しかし、そこが実に良い。ある意味、龍さんより危ない美久さんとは違った魅力のある女性キャラだ
なので、美久さんと雲雀さんが、次巻で絡んだのなら、どんなハプニングが起きる、龍さん達が巻き込まれちゃうのか、楽しみだ

ただ、この(3)を読んで、一つ、残念だ、と思った事はある
中身は良いのだ。文句の付け所が無い
私が残念、と感じたのは、ドラマ化が決定していなかったこと
こんだけ面白いんだから、ドラマ化決定が、この(3)で発表されるかな、と期待していたんだが、口惜しい
私としちゃ、龍さんは『仮面ライダービルド』で、仮面ライダーローグに変身したヒゲ・・・じゃなくて、ファッションセンスマイナス男・・・・・・でもなくて、氷室幻徳さんを演じた水上剣星さんにやってもらいたい
顔の怖さはちょっと足りないかもしれないが、龍さんの動きは、しっかり再現できそうだ
問題は、水上さんの家事能力だが、その辺りは、頑張って貰うしかない

どの回も強烈だったけど、「うぉぃ」と言ってしまったのは、第20話
ざっくり言えば、トラウマ級の見た目。子供に夢与えるどころか、悪夢として出てきそうなレベル
しかし、龍さん本人に悪意はなく、心から、子供の為を思っているからこその変装と行動なので、一概には攻めがたい
少なくとも、私は毛ガニをプレゼントで貰えるなら、良い子になる

この台詞を引用に選んだのは、龍さんのカッコ良さが、しっかりと表現されている、と思ったので
男には、自分が傷付いても、やらなきゃならない事がある
そんな旦那の覚悟を汲んで、渾身の一撃を繰り出せる美久さんは、ほんと、イイ女だ
まぁ、狙いはモロにズレちまった訳だが、個人的には良かった
いくら、何でも、ぐちゃぁ、と潰れたGは見たくない。きっと、おおの先生も描きたくはなかったんだろう

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(新潮社)
感想投稿日 : 2019年9月5日
読了日 : 2019年6月9日
本棚登録日 : 2019年6月8日

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