SANITY:ZERO (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社 (2018年5月2日発売)
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本棚登録 : 28
感想 : 2
5

例によって、続編を出してほしいなぁ、と思った
確かに、この巻だけで綺麗に話はまとまり、謎も解かれちゃいる
でも、続きが読みたい訳ですよ、小椋先生のファンとしちゃ
なので、白泉社のヤングアニマル編集部さん、今度、創刊する「ヤングアニマル レジタンス(仮)」で、この続きを描いてくれるよう、小椋先生にお願いしてもらえませんかね
雄々しい漫画ばかりじゃ、読者層が悪い意味で固定化しちゃうと思うんですよ
小椋先生なら、青年誌でも、他の作家に当たり負けしないだけの作品が描けるし、連載も出来るだけの体力もありますし、ね!!
まぁ、そんな半分冗談は脇に置くにしても、この『SANITY-ZERO』が、少女漫画として、結構、ズレているのは間違いない
『彼女になる日』も少女漫画っぽくないストーリー展開だったけど、それが面白かったのは確か
王道の恋愛モノが、読み手の心を掴めるのは間違いないけど、こういうズレのある漫画も楽しいんだよな、読んでいて
ざっくり説明すると、少女の姿をした人じゃない存在に、瀕死の青年探偵が助けられるんだけど、その代償として、下僕にされてしまう。拒めば、また死体に戻ってしまう。活動エネルギーは、彼女からキスで貰うしかないため、青年はロリコンの烙印を社会から押される事を恐れながらも、彼女の魔導書収集を手伝う。そんな中、少しずつ、自由奔放な少女の魅力に、彼は惹かれていく、こんな感じだ
基本は人と人じゃないモノのラブコメなのだが、何故、青年は殺されたのか、って謎も話が進むごとに明かされていき、最終話では予想もしていなかった驚愕の事実と大逆転が用意されており、小椋先生への好感度が高まること間違いなし
ほんと、単巻で幕引きなのはもったいない
もっと、伊織とヨミの恋模様と、魔導書絡みの推理ものが読みたいっす
話のキーとなる魔導書も、アイディアが結構、面白い
ベタではあるけど、欲を持つ人が道を踏み外すには、十分、危険な能力を秘めている点も、続きを読みたいって衝動を強めてくる
どの回も良い印象だけど、私的にオススメなのは、巻末のオマケである「三年前・・・」だ。これを読む事で、何故、ヨミは伊織を好いているのか、が分かる
あえて、ケチをつけるなら、もうちょいページを増やしてほしかった
マリリンさんは、伊織が村を潰した、と言っていたけど、どうやって、潰したのか、そこが気になるぅ
この台詞を引用に選んだのは、ヨミが伊織に惚れ直すだけあるな、と思えるものなので
聞きようによっちゃ、大人のエゴ、と思われるものかもしれない
けど、大人が子供を守るのは当たり前だ
いざって時に、子供を守れない大人に価値はない、と言ったら、さすがに大袈裟だろうか

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(白泉社)
感想投稿日 : 2018年6月14日
読了日 : 2018年6月14日
本棚登録日 : 2018年6月14日

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