ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。 (10) (ガンガンコミックス)

著者 :
  • スクウェア・エニックス (2019年5月11日発売)
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感想 : 5
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この『ベルゼブブ嬢のお気に召すまま』も、ついに、一つ目の大台に到達
心から言えます、matoba先生、ありがとうございます
けど、matoba先生の事ですから、(10)に到達したくらいでは満足せず、もう、二つ目の大台への到達を見据えているでしょう
この(10)の表紙を飾っているのが、アザゼルとベルフェゴールである事にも、matoba先生に感謝したい点の一つですね
好きだからこそ、一緒にいると、緊張しちゃって逃げ出しちゃう
とてつもなく尿意に襲われちゃうトコはともかくとして、ベルフェゴールの、恋する乙女ゆえの焦燥、自己嫌悪、そして、変わろうとする勇気に、強く共感できる女性の読み手は多いんじゃないでしょうか
ベルフェゴールが、自分を「恋」の意味で「好き」と思っている事に気付いていないとは言え、己に原因があるのなら直そうとし、怖がらせないように気をつけながら、彼女に優しくできるアザゼルは、見た目も中身も良い男です

アザゼルに、ベルフェゴールが恋心を抱いていたとは、全く気付いていなかったミュリン
シェハムザに、その事実を教えられ、ビックリしちゃってましたね
基本的に仕事は出来るんだけど、色恋沙汰となっちゃうと、今イチ、鈍感ですね、彼は
可愛い、と思える、そんなニブさがあるからこそ、ベルゼブブとの恋路を応援したくなるんですよ、私たちは
この(10)でも、二人には、様々な、両想いに発展しそうなイベントが起きるんですが、お互いにピュアすぎるからなのか、良い所まで行くも、あと少しの所でくっつかず
もどかしくはあるんですが、このペースが、ミュリンとベルゼブブらしくて、優しい気持ちで見守っていきたくなるんですよね

応援したくなるって意味合いでは、アスタロトとサルガタナスも同じですよ
以前にも言った覚えがありますが、アスタロトは、可愛い女の子に声かけすぎですよね
本当に、女好きってのもあるんでしょうけど、それ以上に、サルガタナスに構ってほしいんでしょうね、彼は
刺々しいものであったとしても、サルガタナスが自分の事を想ってくれる、それがアスタロトは嬉しくて、わざわざ、彼女を苛立たせるような女遊びをしてるのかもしれません
まぁ、ちょっと、やりすぎな気もしますが
女の子にちょっかいを出す一方で、サルガタナスへの好意は、しっかり伝えて、赤面させるトコは、さすが、アスタロトだなぁ、と感心はします

全体的に不満はありません
ただ、一つ、文句と表現するほどではないにしろ、ちょっと、物足りない、と感じたのは、マモンの出番が多くなかったこと
出てきたシーンで、確かな存在感を、マモンは示しちゃいるんですが、個人的には、もうちょい増えてもらいたいですね
他のカップリングのように、自分の恋心に困惑しちゃうってイメージは、マモンに関しちゃ浮かびませんねェ
マモンの場合、恋をした、と自覚したなら、迷わずに、相手へ気持ちを伝えそうな気がします
だから、(11)以降で、マモンの恋物語が読めたら、一人の漫画読みとして嬉しいです

この台詞を引用に選んだのは、何気に強い「グッ」があったので
何だかんだで、ダンタリオンの中で、モレクの存在感が強いってのは、心温まりますよね
BLって訳じゃないんですが、このまま、ずっと、仲良くしていて欲しい、と思う同性の組み合わせです
「大変だ、ダンタリオン」
「今度はなに」
「卵を割ったら、黄身が二つだった」
「!」
「半分こにしよう」
(二人より一人の方がいいけれど、こういうところは悪くない)(byモレク、ダンタリオン)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(SE)
感想投稿日 : 2019年10月4日
読了日 : 2019年5月13日
本棚登録日 : 2019年5月11日

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