ひと夏の少年少女の物語の一冊。
父を亡くした少年ユウタがタイムスリップしたのは30年以上前の、ダムに沈みゆく村。
ここでの奇跡的とも言えるひと夏のストーリーはどんな世代にも響く作品だと思う。
消え行く自然環境、理不尽な死、今という時間を生きる尊さ。
物語の隅から隅まで散りばめられた言葉が心にストレートに届くのがたまらなく良い。
大切な場所や命は奪われても、目を閉じればそこには消えることのない思い出があるはず。
そのかけがえのない永遠の思い出が未来へと繋がって行く。
その大切さと希望が温かく伝わる、過ぎゆく夏の日の良書。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年9月5日
- 読了日 : 2022年9月5日
- 本棚登録日 : 2022年9月5日
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