世界と日本経済大予測2022-23

著者 :
  • PHP研究所 (2021年11月17日発売)
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感想 : 7
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大前研一さんの「日本の論点」的な本。キーワードの選び方も論点もバランス良くまとまっていた。渡邉哲也さんのこのシリーズはまた読もう。

本書で深掘りされているキーワードはどれも自分でも追っているはずなのに、渡邉哲也さんの主張が鮮やか過ぎて、いったい自分は何を見てきたんだ?と反省するとともに驚かされる。この渡邉哲也さんとはどんな人なのか?

調べてみると、保守系「チャンネル桜」で活躍されている人らしい。書籍をも多い。なるほど、三橋貴明さん、上念司さん、林千勝さんなどの論客に並ぶ人のようだ。このカテゴリーの人たちは弁護士のような雄弁さと芸人のようなキャッチーさをかけ合わせたタレントと認識してる。立ち位置を明確にして、ブラさず、弁論で立ち回る。保守(反グローバリズムなど)、財政出動(MMTなど)、陰謀論(反ユダヤなど)を期待する人たちにとってのアイドル的存在と言える。でも正直、僕はこういう芸風の方々からは距離を取ることにしてる。ダニング・クルーガー効果が働いて「自分だけが知っている(がみんなはまだ気づいていない)という自己重要感」の中毒性があるからだ。実際はダニング・クルーガー効果が示すように「自己重要感(全能感)」は続かない。物事はもっと複雑なのだ。

だから渡邉哲也さんの主張に目からウロコではあるが、この「世界と日本経済大予測」シリーズくらいに留めておこう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 0200経営
感想投稿日 : 2022年10月21日
読了日 : 2022年10月15日
本棚登録日 : 2022年10月14日

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