闇よ、つどえ!

  • 早川書房 (1981年10月1日発売)
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西暦2305年、巨神と呼ばれる神を信じる集団が全世界の富と技術と権力を掌握し、一般の庶民を奴隷としている。支配階層である聖職政権の一人ジャールズは憧れの女性シャールソン・ノーリャを助けるため仲間を裏切る。政権内部の欺瞞と不平等に憤っていたジャールズは人々にすべてをぶちまけた。神の御業とされる現象は科学技術の賜であり、成果を独占する聖職政権により人民は支配され奴隷として搾取されていると。

聖職政権側がジャールズを止めようとしたとき、黒い球体がジャールズを覆い遠くへ運び去る。たどり着いた先は聖職政権に抵抗する組織の元だった。巨神に敵対するサタナスという悪魔を崇め、聖職政権の転覆を計画していた。シャールソン・ノーリャもこの組織の一員であることがわかるが、ジャールズは仲間になることを断る。結果、サタナス側に捕らえられることとなるが、その後聖職政権側の捕虜となる。

聖職政権による精神的な拷問の結果、ジャールズは全く違う人格を得て聖職政権側に再度寝返る。ジャールズの手引きによりサタナス側の要人の多くを捕らえ、聖職政権に入り込んでいたサタナス側のトップであるアスモデウスを殺すこともできた。しかし、サタナス側の魔神の思念波により、元の人格を取り戻したジャールズは魔神とシャールソン・ノーリャと共に聖職政権トップのゴニフェイスを罠にかける。ゴニフェイスはシャールソン・ノーリャが以前自分が殺したはずの妹だと気付き、再び殺そうとする。これを予測したシャールソン・ノーリャは逆にゴニフェイスが今までに殺してきた人々の幻覚を見せることで恐怖におとしいれる。

同じ頃、聖職政権の真相を理解した人々が反乱を起こし、各地の聖職政権の配下を倒していた。ジャールズ達により気力を砕かれたゴニフェイスは反乱に反抗するのを諦め、聖職政権は崩壊する。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 1950年代
感想投稿日 : 2015年2月7日
読了日 : 2015年2月5日
本棚登録日 : 2015年2月3日

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