5656! Knights’ Strange Night (電撃文庫 な 9-28)
- アスキー・メディアワークス (2008年11月10日発売)
“「あ、ああ」
殺人鬼―――八雲はナズナの声に照れた表情を浮かべつつ、暗い微笑みと共に声をあげた。
「ナズナさん、今日……君は新しい自分に生まれ変わるんだよ。フフフ」
一瞬の沈黙が二人の間を走り抜け、数秒の後、ナズナはただ、醒めた反応を返す。
「……なんだか、私がこれから殺されるか監禁されて手足をもがれそうな感じの台詞だね」
「……何かいま、俺、また間違えた気がする」
「いいよ、解ってるから」”
島に住むあるとあらゆる人々の『日常』を描いた話。…かね。
構成が凄くって、面白い。
成田さんの書く、色んな人が入り乱れた話が好きだ。
電波と屑。
戌と狗。
始末屋と少女。
始末屋と殺人鬼。
殺人鬼と刃物使い。
猫と戌。
探偵と皮肉屋。
男と探偵。
狗と戌。
どれも面白かったー。
シャーロットと麗凰に期待。(何をだ
子供達と護衛部隊が好きだ。
やたらと面白い。
いつも何処かで血の臭いが漂い、銃声が獲物に向かって鳴く。
それでも人々は島に生きつづけ、それでも無法都市に平和は訪れる。
だからこれが、彼らの『日常』。
“二人の周囲が微妙な空気に満ちあふれる。
片や、物凄くあっさりと訪れた命の危機を、すんでの所で回避した男。
片や、そんな男を前にして自分の人生を振り返り、軽い鬱状態になっている男。
二人の間には、忘れ去られたように横たわる死体から血の臭いが充満している。
(中略)
適当な言葉を芝居臭くべらべらと並べ立てる戌井に、狗木はあくまでローテンションだ。
「……父さんと……母さんか……」
「うわぁ、面倒臭い事になっちまったなぁ。ていうか危うく自殺しかけたのは俺なのに、どうしてそっちがローになってんだって話だよ」”
- 感想投稿日 : 2009年1月12日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2009年1月12日
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