サボテンのおなら (幻冬舎文庫 こ 1-7)

著者 :
  • 幻冬舎 (2003年8月1日発売)
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本棚登録 : 263
感想 : 26

ブクブク交換会(2/15、新宿 Be Wave、テーマ「旅」)で採り上げられたお勧め本。

小林聡美のメキシコ旅行。旅行記とはいえない、写真とイラストとメモでまとめられたとりとめのないもの。
最初から最後までゆるゆるで、別に観光地について書かれているわけでもなく、市場のおばさんや道端の犬などがイラストと一緒に紹介されています。

なんというか、気の抜けたソーダみたいな感じですが、著者にしてみれば、「これは砂糖水として飲むものなの。炭酸が欲しい人に用はないわよ」と言いたいところでしょう。
キリッとしたソーダが飲みたい人にはがっかりするだろうぬるい砂糖水ですが、これもこれとしてじわじわ味わえます。

特に、メキシコへの旅情は描きたてられませんでしたが、多忙な女優業の合間に異国を訪れた彼女のリラックスした様子が伝わってきて、こちらもノンビリした気持ちになれる本です。
イラストレーターさんはついていますが、聡美さんの手書きとおぼしき絵や文字も載っています。どちらもお世辞にも上手とはいえないもので、(むしろよく本に掲載したのね)と、若干の驚きをもって読みました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 地域研究・旅
感想投稿日 : 2010年5月17日
読了日 : 2010年6月15日
本棚登録日 : 2010年6月15日

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