年月日 (白水Uブックス)

著者 :
  • 白水社 (2022年1月20日発売)
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感想 : 5
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山深い農村が千年に一度の日照りに襲われ村人たちが村を捨てて逃げていく中、73歳の「先じい」は目の見えない犬1匹と共に一本だけ芽を出したトウモロコシを守るためにたった1人村に残り、日照りや飢餓、ネズミやオオカミと戦っていき、最後には‥

ただおじいさんと犬が日々生き抜いていく、それだけのストーリーなのに、胸に響き、圧倒的に引き込まれ、いっきに読み終えてしまいました。
帯のコメントで
「洗練の正反対にある生き方がもたらす感動は、地球サイズ、いや宇宙レベルといっていいほど大きいし、深い」
とあるのですが、まさにその通りの深い深い感動がありました。

著者は、中国河南省の貧しい農村で生まれ、飢えと孤独の中で幼少期を過ごした、と紹介にあります。
その生い立ちがあるからこそのリアルな農民の姿が深く心に響きました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年3月16日
読了日 : 2022年5月24日
本棚登録日 : 2024年3月16日

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