資格を取ると貧乏になります (新潮新書 559)

著者 :
  • 新潮社 (2014年2月15日発売)
2.91
  • (2)
  • (20)
  • (54)
  • (17)
  • (8)
本棚登録 : 292
感想 : 53
3

 弁護士の8割は個人事業主として活動しているが、その2割は「所得100万円以下」だという。弁護士法の改正により報酬規定が変わり、買い叩きやダンピングが横行するようになった。さらに弁護士の数がわずか10年で2倍となった。当然、仕事は細る。登録をキープするため協会に収める会費が月数万円。加えて奨学金の返済まであってはたまらない。弁護士でこのありさまでは、つぶしの効かない会計士、マイナンバー制度でお先真っ暗の税理士、もともと食えない社労士なんてさらに悲惨。ましてやちょっとTOEICの点数が上がったくらいで職にありつけるわけもない。お金や時間を費やして資格をとっても報われない。「資格にこだわり過ぎず、まずは就職を」と著者はアドバイスするが、そもそも就職が大変だから資格をと……あれ? オレ、どこで間違ったんだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2015年8月9日
読了日 : 2015年8月9日
本棚登録日 : 2015年8月9日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする