男も知っておきたい骨盤の話 (幻冬舎新書 て 2-1)

著者 :
  • 幻冬舎 (2006年11月30日発売)
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感想 : 17
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 帰納的知見。それは科学なのか、思想なのか。著者の寺門琢己さんは、千葉県の進学校から専門学校に進み、整体の研究を熱心に進めてきた、ということのようです。そのプロフィールの上に掲載されている著者近影が胡散臭いこと。加藤鷹的な陽焼けをしたおじ様なのです。
 永年の経験によって独自の骨盤理論を打ち立てて、その開閉は男女ともに月のリズム(およそ30日の周期)と太陽のリズム(24時間の周期)が組み合わさっていると気が付いたらしいのですが。その定量的な根拠や、開閉と臓器の関係が今ひとつはっきりしないのは、経験による体得こそが信じられるものであるとの、いかにも整体師的な実感によるのかもしれません。
 この本に書かれたエクササイズをしてみて、自分に合っている、と感じられたらそれはラッキーだし、そうならあえて科学だの理論だのは問題にしないと思います。手当たり次第にそこいらの草を食べてみることで薬学が生まれ、下痢や嘔吐や発汗で病気のもとや熱を排出することが医学の始まりであったことからも想像付くことですが、臨床の世界はほとんどの不明な事象と、いくつかの有効性の手がかりで成り立っているのかもしれません。
 改めて写真を眺めてみると、悪い人ではないような、気がします。(ほとんどの不明な部分込みですが)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 健康
感想投稿日 : 2011年8月7日
読了日 : 2011年8月7日
本棚登録日 : 2011年8月7日

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