ラーメンズ小林さんによる、表現者・芸術家としての極意や心構え、自分はどんな風に考えて表現者として取り組んでいるかということについて書かれた、随筆のような本。
本屋さんでさらっと見てすぐにレジに向かったのだけど、読んでみたら付箋を貼りたいページが多すぎて途中で諦めました(笑)
私は表現を生業としてるわけではないけれど、普通に生きてる中でも参考になる言葉がたくさんあった。
例を挙げるとすれば“何かを人にわかりやすく説明すること”だってある種の表現力を要するわけで、実際そういうことが上手く出来てる人ってそんなに多くないように思う。
ラーメンズのライブを生で観たのは一度きりだけど、映像ではけっこう観てて、「個性的だけど奇を衒ってるわけではなくて、基本がしっかりしていて、緻密に構築されたコント」という印象が私は強かったけれど、この本を読んで腑に落ちた心地。
きちんとした理念や基盤の上に面白いアイディアや装飾があるんだな、と。
人と少し違ったことをする人って変人扱いされがちだけど、そういう人のことをよく見るとすごく真面目に基本的なことに取り組んでることが多い気がするし、他人とは違う部分を自覚して自分の武器として昇華出来るように努力してる人が多いと思う。
舞台はテレビよりも劣っていて、テレビは映画よりも劣っている、みたいな訳のわからないイメージが蔓延してるけれど、表現する場に優劣なんて存在しないっていうの、確かにそうだと思わされたのでした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
随筆
- 感想投稿日 : 2014年10月24日
- 読了日 : 2014年10月24日
- 本棚登録日 : 2014年10月24日
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