なぜトランプ大統領のような人が大統領になれたのか、今でも人気があるのか不可解だったが、この本を読んで腹落ちした。プアホワイトが這い上がれないのは彼ら自身に問題があるというのが筆者の主張で、世界一の経済大国である米国で、仕事をサボって怒られるとキレてやめる、きちんと働くことが大事だということがわからない、という人々が一定数いるということに衝撃を受けた。そして、その結果貧困に陥ってもそれは他人のせい、外国人労働者が彼らの職を奪っていることや、政府の無策の結果、と考えるため、負のループから抜け出せない。かつては教会が勤労の大事さなどを教える役割を果たしていたがそれが少なくなったことや、周りにお手本になる大人がいないことで、貧困が再生産される。給付金をいくら渡してもこれでは問題は解決しないだろう。
日本でも、同じような貧困家庭が増えているのではないだろうか。こうした格差拡大は、社会の不安定化などの歪みとなる。貧困家庭に生まれても、教育や進学の機会が保証される仕組みが必要と考える。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2022年7月2日
- 読了日 : 2022年6月5日
- 本棚登録日 : 2022年6月5日
みんなの感想をみる