昨年の大河『平清盛』を論じるネット界隈で偶然宇野氏を知り、現代のサブカルチャーを批評する人たちの動きに興味を持つようになった最近。先日はETV特集にも出演した宇野氏が考えていることが、新書本らしく端的にわかりやすくまとめられたというのが本書のようである。
論点3〔音楽消費とコンテンツの「価値」〕、論点5〔ファンタジーの作用する場所〕は、とりわけ興味深く読み進めた。そして論点6〔日本文化最大の論点〕(内容はとある国民的アイドルグループについて)をクライマックスにもってくるような強かさこそが、彼の批評家としての活動の原動力なのだろうか、と感じた。
情報社会で立ちまわる宇野氏が、あえて先日のようにETV特集というテレビメディアに出演したり、書籍(新書本というタイプの)という形で社会へはたらきかけたりすることの意図をさぐるのも興味深い。
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- 感想投稿日 : 2013年3月7日
- 読了日 : 2020年9月17日
- 本棚登録日 : 2013年3月7日
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