俺たちのセックスドラッグバイオレンスな江波作品が帰ってきた。
吐き気のするような方法で黒い金を強奪した6人のならず者たちと事件後数年を経て突如彼らの前に現れたバニーガールの殺し合いを描いた今作。
「スピットファイア」や「我もまたアルカディアにあり」でもっと読みたいと感じていた江波の書く戦闘シーンがをたくさん読むことができてとても満足感がある。
物語の進行はターミネーター、ラストサマー、ノーカントリー的な主人公たち絶対殺すマンが追いかけてくる作品であるが、各キャラが己の持ち得る暴力で対抗し、ある者はバニーガールを退け、そしてある者は全力を出した上で敗北したという満足感を得て散っていく様は、作者のならず者たちへの愛しさのようなものを感じるし超爽快。主人公たちについて、過去の3億強奪時に蹂躙された母娘や通りがかっただけの一般市民たちへの不条理すぎる暴力には本当に不快感しかなくバニーガールにさっさと殺されてくれというヘイトを積み上げつつも、彼らの死に様を悔しいけど良いと思わせる手腕は流石。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
軽小説
- 感想投稿日 : 2015年9月21日
- 読了日 : 2015年9月21日
- 本棚登録日 : 2015年9月21日
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