青年漫画の中でも、最近は比較的ニュートラルというか、15年以上前の劇画作品から感じられた「硬派」な印象が薄められている作品が多いな(個人的に、そういった作品を手に取りやすい傾向にあるだけかもしれませんが…)という中で、
素直に「硬派だ…」と感じる漫画でした。
すこぶる分かりやすい漫画というわけでは無いのですが、逆にそのミステリアスな雰囲気と、とにかく緻密に書き込まれた美しい世界観、とはいえそれだけではなく、
きっちり「主人公らしさ」を持っている、読み進めやすい主人公(※尚後半…)と、
それを取り巻くキャラクターの感情的で、理解しやすいドラマ展開、その中で
少しだけ描かれている情緒的表現が、
ただ硬派というだけでなく、「また読みたい!」と思わせてくれる魅力として
意識的に取り入れられており、それが読み手の層を広げ、
この漫画が大人気作品である所以なのではないかと、考えさせられました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年1月3日
- 読了日 : 2020年1月3日
- 本棚登録日 : 2020年1月3日
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