存在しない女たち: 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く

  • 河出書房新社 (2020年11月27日発売)
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本棚登録 : 1283
感想 : 75
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読みやすかった!!
今は男女平等だろ、と言われてまあそうだなと思いつつも何かもやもやしたものを感じてた私にとって気づきを与えてくれる本でした
たしかに表面上は昔と比べたら男女平等になってきているけれど、そもそも標準とされるものが男性仕様だったり、男性分しか実証実験がされていなかったり…と標準とされているものに欠陥があるという指摘(もちろんファクト付き)は目から鱗でした
アメリカの独立宣言が、"全ての人間は生まれながらに平等"と高らかに宣言していますが、この"人間"に女性が含まれていなかったことを思い出します
ヒラリークリントンを(所謂"女性"像に当てはまらないという悪い意味で)野心的と捉える心理はショックでしたが、この心理は長い人類の歴史の中で作られてしまったものだと思うので、ヒラリーみたいな人がこれからたくさん出てくることでしか解決されない気もします
ボーヴォワールが"女性は女に生まれるのではない、女になるのだ"といったのは正鵠を射ているとこういう事例をみると実感します
そのためにも私含め本来"野心的"な女性がもっとアグレッシブに、自分に嘘をつかず上を目指す姿勢を打ち出して行けたらいいな、と勇気をもらえる本でした

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年7月23日
読了日 : 2021年7月23日
本棚登録日 : 2021年7月18日

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