ユダヤ5000年の知恵 新装版

  • 実業之日本社 (2005年1月1日発売)
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感想 : 13
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タムルードは紀元前500年から紀元後500年までのユダヤ社会における口伝を10年かけて2000人の学者が編纂した「文学」であるとのこと。ユダヤ社会5000年の知恵であり、情報の貯水池と位置づけられる。キリスト教におけるローマ法皇のような最高権威者をもたないユダヤ人にとって、タムルードはそれに変わる最高のよりどころであると言う。本書はユダヤ教のラビが、タムルードに書かれている膨大な挿話や格言について、そのほんの一部をピックアップしながら、ユダヤ教・ユダヤ民族の考え方を解説した一冊。私が以前読んだタムルードに関する書はとても実用的なもので、タムルードに対する興味をとても引かれました。しかし、本書はラビが書いたためか、比較的品の良い書き方、やや世間離れした書き方が目立ちます。そのため、本来タムルードに記され、そこから学べるはずのユダヤ社会の知的財産や精神的滋養が十分に伝ってこない内容になってしまっているように感じました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 10:修養・道徳
感想投稿日 : 2010年5月22日
読了日 : 2010年5月22日
本棚登録日 : 2010年5月22日

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