「技術のある会社」がなぜか儲からない本当の理由――「技術力」だけでは儲からない。価格競争を避けるしくみをつくれ!

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  • 中経出版 (2011年11月29日発売)
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日本に存在する会社の99.7%の中小企業。
本書はその中でも下町の町工場や何十年もその技術に対して精通している職人を有する、いわゆる「技術力はすごい!けど、なんで儲からないのだろう?なんで苦境なの?」という会社を対象にした話。

本書では苦境に陥る原因の一つに製品を差別化できずに価格競争に巻き込まれてしまうことが挙げられている。
また、前提条件として、「自社の強み」がそもそも何なのかがわからないといった事象も発生しており、何を強みにし、他社と差別化して良いのかわからないといった中小企業が多いとのことだ。

あと、気になった点として、
「短所を直しても平均点以下」という指摘。
これはドラッカーの著書でも同じような事柄が書いてある。
むしろ、強みを伸ばしていかなければならない。
ここで大事なことは、強みとは何かということ。それを把握しなくてはいけない。これは会社だけではなく、個人にも言える話であると個人的には思うことだ。

後半はどういって顧客に売っていこうか、大企業とどのように取引をすればいいのかといった営業的な話。掻い摘んで言うのであれば、顧客の潜在的ニーズと自社の技術の橋渡しをしろということ。機会はたくさんある。

中小企業だけに問わず、大事な視点を学べる一冊だと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2012年2月17日
読了日 : 2012年2月17日
本棚登録日 : 2012年2月17日

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