1990年代の政治改革以前の日本政治が、官僚の力が強い官僚内閣制、各省庁の利権 を代表するような政治家・官僚がいる省庁代表制であり、自民党の一党体制が長らく続いたことにより、政権交代が起こらない特異な議院内閣制だったことについて論じた本。
そういった中で、同じ自民党なのに、内閣と与党を巧みに使い分けて責任逃れするような体制となっていたこと、選挙で敗北したはずの野党が政策に対する影響力を持つことで利益の再配分が行われ、それが自民党の政権を長期化することに一役買っていたことなど、なるほどど思う視点満載。
そういった中で、より実質的な議院内閣制を実現するために、1990年代以降一連の政治改革が行われ、首相の権限が強化されたことが分かった。
ただ、この首相権限に対する民主的統制として、総選挙において、政党・首相候補・政策の3点がセットで選ばれることが望ましいことなどについて論じられていた。
てか、現実生活にも応用出来そう。
改めて、政治学って、面白い!
ちなみに、文章はペダンチックです。
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カテゴリ:
政治
- 感想投稿日 : 2016年8月14日
- 読了日 : 2016年8月14日
- 本棚登録日 : 2016年8月14日
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