東大式 世界を変えるイノベーションのつくりかた

  • 早川書房 (2010年5月21日発売)
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東京大学 i.schoolは2009年に設立されました。
年に数回、数十時間の「ワークショップ」や「シンポジウム」が開かれています。
全学から選抜された学生20~30人だけがこのワークショップに参加できます。

ワークショップの日程を通じて、参加者たちは与えられた課題を理解し、分析し、発散的で飛躍的な思考をへて
、解決へのアイデアを練る。そして最後に自由な表現でプレゼンテーションを行い、その道のプロのレビューを受ける。
これが東京大学 i.Schoolで行われているワークショップの流れになります。

■イノベーションのステップ
①「あつめる」→②「ひきだす」→③「つくってみる」

それでは最初のステップから
①「あつめる」
観察、インタビュー、ケーススタディの資料集めなど様々な情報収集を活用する。
課題や状況を取り囲むあらゆる情報を渉猟し、その中に人間の行動や気持ちを深く理解する。
イノベーティブなアイデアはイノベーティブな情報から生まれるもの。

②「ひきだす」
「あつめる」で得られた情報を吟味し、思考を深め、新たな視点を見出し、アイデアの種を「つくってみる」へ引き渡す。
「もっともらしさ」より「ひょっとしたら」が重要。

③「つくってみる」
「考えてはつくり、つくっては考える」というサイクルを身につけよう。
絵にすることで言葉や数値で表せない機能的特徴や感情的要素を明らかにできる。
シナリオをつくることでアイデアにリアリティを持たせることができる。

i.Schooは知の構造化センターのプロジェクトの一つとして運営されています。
その背景には、知の構造化がイノベーションを支援するという考えがあるからです。

いま、20世紀的なシステム、考え方、そして生き方は、行き詰まりを迎えています。
世界は新たなイノベーションの登場を心待ちにしています。

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感想投稿日 : 2013年4月22日
読了日 : 2011年2月5日
本棚登録日 : 2011年2月5日

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